若い頃は船員をしていた父。その関係で一族が住む東北の地から母と二人で焼津に離れ住み、この地を終の棲家とすべく35年。何事にも前向きで熱心に、無器用ながらまっすぐ取組む父でした。そのため、時には近隣の人たちと衝突をしたりもしましたが、孤立することなく父の周りはいつもにぎやかでした。

そんな父のお陰で今日の自分があります。この父に感謝するとともに、父の遺志を引継ぎ、この地での父の生き様をいつでも思い出せるよう「拓」という字を墓石に刻みました。

年老いた母親でも容易に手入れができるという利点と、ゆくゆくは自分たちも入るものなので気に入ったものにしようと思い洋型のお墓にしました。和型のお墓が多い中の洋型ということもあり、かなり目立っていますが、シンプルに感じよく仕上がり、家族一同気に入っています。

また、竿石に刻む文字の書体にもこだわったことで、モダン的でありながらも古風な自家の性格が表現でき、満足しています。