8月に入りまして、猛暑という日はないものの蒸し暑い日が続いておりますが、皆様お元気にお過ごしでしょうか?

 

8月も2週目になりますと、目の前にはお盆休みが待っていますね。

 

日本の国民的行事のお盆は、きいたことある方もいらっしゃると思いますが、仏教用語である「盂蘭盆(うらぼん)」からきています。

「盂蘭盆」は、サンスクリット語で「ウランバナ」という言葉を漢字に音写したものです。(般若心経も、サンスクリット語の音写です)

恐ろしいことに、「逆さ吊り」という意味です・・・

目蓮尊者という人が、自分の亡くなった母親が餓鬼道に堕ち、逆さ吊りにされて苦しんでいることを知りました。

そしてお釈迦様に相談すると、安居(修行)の最後の日に僧侶に供物をささげて供養するように言われたので、そのようにしてみると母親は救われたということです。

そこから、安居の最後の日である旧暦7月15日に父母や祖霊を供養する行事「盂蘭盆会(うらぼんえ)」となり、略して「お盆」と呼ばれるようになったと言われています。

最初に行事が行われたのは推古天皇の時代といいますから、なんやかやと1400年以上!!

ただ、庶民に浸透してきたのは江戸時代だそうです。それでも300年くらいはやっているでしょうか。

大事にしたい行事です。

 

 

さて、お盆はご先祖様をお迎えし供養する行事ですが、この送り迎えの仕方は地域でいろいろあるようです。

 

藤枝近辺では、13日にお迎えして16日の朝ご飯を食べてからお送りします。

こちらではご先祖様はご自分で子孫の家まで来てくださいますが、筆者の実家の方ではお墓までお迎えに行き、送りもお墓までお連れします。

ただ、15日の夕ご飯を食べたら滞在は終わりで、その後お墓に送りに行きます。送迎付きの分、早く帰されてしまうのでしょうか・・・

また、この辺りでは迎え火は松を使いますが、長野の方では白樺の皮を焼いていましたし、金沢(石川県)ではお墓にキリコと呼ばれる、障子紙を貼った屋根付きの灯籠がお墓の前につる下げられていました。

筆者が見たことがあるのは本当に一部ですが、その地域地域の個性が出ていて大変おもしろいです。

でも、やり方が違うだけで、ご先祖様や亡くなった方をお迎えする気持ちは同じなのかなと思います。

 

皆様も、よいお盆をお過ごしください。

 〈記:佐野神奈〉