2020年9月30日(水)

こんにちは!静岡県中部地域で、お墓のお仕事をさせていただいています有限会社 佐野石材の木野です。

 

本日は、大新島共同墓地に新しく建立したお墓をご紹介します。

今回は、地盤改良の必要があったため、「ⅮBOX」という工法で基礎をお作りしましたので、ご紹介したいと思います。

 

今回のお墓は共同墓地への建立でしたが、墓地の端であったため、すぐ横が田んぼになっていました。このように敷地の端にお墓を建てるときは、時間の経過とともにどうしても地面が傾いてしまう傾向にあります。そのため当社では、傾きを防ぐための地盤改良をおすすめしています。

佐野石材での地盤改良は「ⅮBOX」という工法を採用しています。

ⅮBOXは、決められたシートで土を包み積み上げていくことで、地盤補強や振動の軽減ができるという工法です。セメントなどの固化材を使用しないため環境に優しく、土中に敷いた際に地下環境にも影響を与えにくいというメリットがあります。また、地盤補強と振動低減を同時に実現できるため、コストパフォーマンスにも優れます。

 

まずは、敷地全体を掘ります。今回は60センチほど掘りました。

次に、あらかじめ計算された大きさのⅮBOXを組んでいきます。今回は5段まで積みました。傾きを防ぐため交互に積んでいきます。

これで地盤改良の完成です。ⅮBOX施工した部分は周りと分断され、ここだけで水平を保っていきます。

ⅮBOXの施工が終わると、いつものように配筋します。水抜き穴の周りは佐野石材のこだわりである斜め配筋にします。

水抜き穴以外の部分は、コンクリートを打ち、平にならします。

L字型金具で土台を固定します。6か所をしっかりと固定することで、土台から地震の強いお墓となります。のう

白く見えるほぞの部分は中台と組んだ時のずれを防ぎます。ごく浅い溝ですが、効果は絶大です。

納骨室の周りを囲む壁にもL字型金具で固定します。納骨室の中には調湿材を敷き詰めます。お骨を湿気から守る役目を果たすために敷きますが、白い調湿材を敷くことで見た目もきれいな納骨室になります。

石塔の接着部には免震ジェルを施工します。佐野石材では一段は標準施工とさせていただいております。また、二段目以降にも免震ジェルの施工をおすすめしています。

墓誌はステンレスピンで固定します。

砂利は敷かずフラットな上面にすることで、うしろから見てもすっきりとしています。塔婆立ては、スラブ一体型の台に加工したタイプにしました。塔婆を低く立てられるので、前から見たときに塔婆が見えずすっきりします。

使用した石はリーフグリーンで、きれいな石目が特徴です。前面に袖石をつけることで、高級感を演出しました。

また、拝み場の加工は、石の色が濃い目なのでよく目立つことを考えて、おしゃれな柄を彫りました。イメージ通り、手前に華やかな模様が入ることで、パッと目を引く素敵なお墓が完成しました。

お客様には、「イメージ通りの素敵なお墓が完成して、安心しました。」と、とても喜んでいただきました。

今回のお客様は、寿陵墓としてお墓を建てられました。いわゆる生前墓です。まだ亡くなった方はおられませんが、ご自分たちの入るお墓をじっくりと考え建てることで、納得のいくお墓づくりが出来ますし、残されたご家族への負担を、金銭面でも精神面でも軽減することが出来ます。お客様にも喜んでいただき、とても良かったです。

 

本日もご覧いただきありがとうございました。