拝み場の彫刻が美しいお墓が焼津市の教念寺に完成しました。濃い緑色が美しいグリーンリーフという石を使いました。

2020年11月25日(水)

こんにちは!静岡県中部地域で、お墓のお仕事をさせていただいています有限会社 佐野石材の木野です。

先日、焼津にある教念寺で、拝み場の美しい新規のお墓をお作りしましたのでご紹介します。

 

ご依頼の経緯

今回のお客様はお父様を亡くされて、新しくお墓を作りたいとご相談にいらっしゃいました。当社のことは、ホームページを見て知っていただいたようです。焼津でご商売を営まれていたお父様のお仕事を継いでいらっしゃる息子さんと、そのお母様がご相談にお見えになりました。

 

お客様がお持ちの墓地は、左右のお宅の外柵が高く、大きなお墓に囲まれていました。そこで、左右のお墓に見劣りしないお墓をお作りするよう意識して、ご提案させていただきました。

 

完成した様子

 

横型の立派なお墓が完成しました。全体を、濃い目の色合いが美しいインド産のリーフグリーンという石を使ってお作りしています。一色でまとめたことでどっしりとした高級感のある仕上がりになりました。

また、手前の拝み場の模様も目を引きます。拝み場の模様はどのようにもできますが、今回は袖石も付いた立派な造りのお墓ですので、それに負けない高級感のある柄をご提案させていただきました。お客様も大変気に入って下さり、こちらに決定しました。濃いグリーンに繊細で美しい模様が良く映えます。拝み場の模様には、見た目だけでなく、滑り止めという大切な役割もあります。

 

横の面取りも石碑から袖石まで、ずっと同じデザインのものにして、統一感を持たせました。ちょっとしたことですが、グッとおしゃれな仕上がりになります。デザインの一つ一つは、こちらのご提案やお客様のご希望をすり合わせながら、打ち合わせをして決定していきます。

 

外柵は、両隣のお墓に合わせて高めにお作りしました。高さを合わせることで、周りのお墓にも見劣りせず、バランスよく見える出来上がりになりました。

 

後ろから見てもすっきりしています。土台の上面は砂利にせずフラットになっていますので、お手入れしやすいと思います。また、塔婆立てはスラブ一体型で、土台部分に始めから加工してあります。

 

スラブ一体型の塔婆立ては、塔婆を低い位置に立てることが出来るので、前から見たときに塔婆が見えず、洋型のお墓におすすめです。

 

工事の様子

一番大切な基礎造りは、いつも通りきちんと施工します。まずは30センチほど掘り、ぐり石を埋め込んでランマーで転圧します。

 

次に、配筋です。15センチピッチのマス目を組み、さらに水抜き部分の周りは斜めに配筋して、より強固な基礎を造ります。こちらの斜め配筋は、佐野石材の標準施工であり、頑丈な基礎へのこだわりでもあります。

 

配筋が終わると、15センチ~20センチほどの厚みでコンクリートを打ちます。工事の過程は、毎回写真に撮って記録しています。

完成すると見えなくなる基礎の部分も、写真に撮っておくことで、いつも同じクオリティーでお客様にご提供できるとと考えています。

 

土台部分はL字型金具で固定します。こちらもいつもどおり、佐野石材の標準施工です。少々の地震の揺れでは、ずれたりしない丈夫な土台になります。

 

石塔との接着面には、免震ジェル「安震はかもり」を施工します。この小さなジェルで、重い石塔が、メーカー試験で震度7にも耐えるという、地震に強いお墓になります。佐野石材では一段は標準施工でつけさせていただいています。

静岡は昔から、必ず大きな地震が来ると言われており、皆さんの防災意識が高い地域だと感じますが、ついついお墓の耐震対策は後回しになっていませんか!?

地震によってお墓が倒れると、その時に人がいれば場合によっては命に係わる大怪我をする可能性がありますし、倒れた石がお隣のお墓を傷つけることもあります。実際過去の震災では、お墓が大きな被害を受け、その後の復興は大変なものでした。

すでにお墓をお持ちの方も、これからお墓を作る方も、出来うる限りの耐震対策を施すことを、強くおすすめします!

 

広い納骨室には、調湿材の「まほろば」を敷き詰めました。湿気がたまりやすい納骨室の湿度を調整してくれます。また、白い見た目もきれいですね。

後ろに見える二つの穴は、通気口です。表側には通気口カバーを取り付けて、納骨室の湿気を外に出してくれます。調湿材と通気口のある快適な納骨室で、ご先祖様も気持ちよく過ごしていただけるのではないでしょうか(^^♪

 

工事を終えて

お客様には「とても美しいお墓が完成して嬉しいです。担当の方にもいろいろな提案をしていただいて、我が家にぴったりのお墓になりました。」ととても喜んでいただきました。お父様の事業を継いでらっしゃるという息子さんを、亡くなったお父様も温かく見守ってくださっているのではないでしょうか。

 

本日もご覧いただきありがとうございました!