北木石の丁場見学に行ってきました!

北木石は瀬戸内海の北木島で産出される石で、靖国神社の石鳥居にも使われている石です。

藤枝近辺でも、墓相のお墓によく使われています。墓相のお墓では、北木石と庵治石がお墓に使う石として最高だと言われています。

石材部会でも交流のある鶴田さんの採っている石ということで、以前から一度見に行きたかったのですが、やっと実現しました。

岡山県笠岡市の笠岡港よりフェリーで北木島へ!

瀬戸内海へ 瀬戸内海の島々

瀬戸内海をフェリーで行くのも初めてなので、すごく楽しいです。瀬戸内海は花崗岩の脈があるようで、良い石がいくつか産出されます。

瀬戸内海

周辺も含めると万成、青木、大島、庵治、北木、など有名な石の産地がごろごろしています。

この日は天気も良く、気持ちよく船旅を楽しめました。

北木島に到着すると、鶴田石材さんの従業員がお出迎えしてくれました。車で丁場へ。

北木島の港

丁場につくと、北木石ののぼりがたくさんありました。さすが、ここでもPR。

丁場入口

採石現場につきました。横からの写真だとわかりますが、すごい角度のところに重機があります。

重機でなくても油断すると、落ちてしまいそうな角度です。

絶景 角度がすごい

 

採石していって一番すごいときにいは70mの深さがあったらしいです。今は一番深いところは掘っていないので、水が溜まっています。

採石している時には水を掻き出しながら採石していたらしいですが、2年で池になってしまっています。

こういうところを見ると石をとるってことはすごく大変で、貴重なものを使わせていただいてるんだと実感できます。

水がたまってます。  あんなに下で

奥に行くはしごに乗ってみましたが、非常に怖い!

高いうえに対して丈夫そうでない梯子なので、かなり不安です。

こわい

奥まで行ってみようと思いましたが、怖くてやめました。こんなところを毎日歩いて、降りている現場の方はすごいです。

北木石の丁場に行ってきました!という写真をとってみました。

丁場で一枚 集合写真

うちの娘も1歳で丁場デビューしました。

娘と北木石

石割もさせていただきました。

石割

案内していただいた鶴田石材さんの従業員の皆様ありがとうございました!

島にはほかにも見所満載です。靖国神社に鳥居を建てたときに船が沈んで建てられなくなった時の為に予備の石を採っておいたらしく、

その石が無造作に置いてありました。残念石というらしいですが、もしかしたらこの石が鳥居になっていたかもしれません。

残念石

 

島内にはラーメン屋もあります。笠岡ラーメンの店です。笠岡ラーメンはチャーシューが鶏肉なのが特徴らしいです。

笠岡らーめんや

石の彫刻家として有名な牛尾啓三さんの作品もありました。

牛尾啓三さんの芸術

港の横の広場には北木石を全国に知らしめた畑中平之丞さんの石像がありました。

北木を日本に広めた人

北木石は藤枝に建っているお墓を見ると、さびているものが多くあり、さびる印象が強くありましたが、それは採石したものはなんでも出荷していた時代のものらしいです。最近では厳選して出荷しているので、さびるようなものは避けているようです。他の石でもそうですが、お墓をたくさん作るようになった昭和の時代は良い石も悪い石もなんでも出していたので、それによって評判を落としてしまう石がよくあります。石は自然のものなので、特にその点でクレームにもならなかったのかもしれませんが・・・

お墓になっている北木石も見させていただきましたが、石は非常にきれいで、石目に特徴もあります。島のような潮風が当たるところにあってもきれいなので、硬さやさびも大丈夫だと確信できます。これからも使ってみたい石の一つです。

 

記:佐野雅基