2019年4月4日(木)晴れ

こんにちは!静岡県中部地域で、お墓のお仕事をさせていただいています有限会社 佐野石材の木野です。

久昌寺の立派なお墓がきれいに改修されたので、ご報告します!

 

今回のお客様は、こちらの墓地で別のお客様のお墓を作業中に、たまたまお知り合いになったことをきっかけにご依頼をいただきました。

明治20年代に作られた石塔は、当時にしては珍しく、加工しやすい柔らかい石ではなく硬い花崗岩を使っていて、当時の職人さんの技術の高さがうかがえるしっかりしたものでした。また外柵は、宇都宮の大谷石を使っており、広い敷地をぐるりと囲む立派な作りです。

お客様は当初、生前にお墓を新しくすることは考えていなかったそうですが、柔らかい大谷石で出来た外柵の痛みが目立つようになり、外柵だけでもきれいにしておこうと、当社にご相談いただきました。

そしてお話を進める中で、せっかくなら石塔もきれいにされたらいかがでしょう!と言うことになり、現在の石塔を磨き直しさせていただくということになりました。

 

改修前がこちら、、、

改修後です。

明るくすっきりと解放感のある完成となりました!石塔と芝台は磨き直し、拝石や水鉢、花立て、香立てなどの小物は新しく作り直しました。

石塔を磨き直すにあたって、お客様は当社工場にも来てくださいました。もちろん、こちらにすべてお任せいただくことも出来るのですが、ご先祖様から受け継がれた大切なお墓が、磨かれてどんな色合いになっているのかご確認いただければ、よりお客様にご満足いただける完成に近づけるかと思います。佐野石材では、お客様からのご希望があればいつでも工場に見に来ていただいています。

今回磨きなおした石塔は、かすかに茶色を帯びていました。建てられてから年月の経った石ですから、どうしても取れない錆びもあります。また、石は自然のものなので、同じ石種でも少しずつ色合いが違います。そこで、合わせる新しい小物は、茨城の稲田石の中から少しピンクがかった石を探し、出来るだけ磨きなおした石塔の色に合わせるようにしました。

石塔に彫る前字は、今までのお墓の文字を写し取り、同じ字体で彫りなおしました。馴染みのある前字で、新しくなっても違和感を感じず、今までと同じお気持ちでお参りしていただけるのではないかと思います。

ご先祖様も多くいらっしゃいましたので、墓誌も新しく大きくして、古くなっていたお墓がきれいに生まれ変わりました。

改修にあたって、まずはすべての石を撤去して更地にします。とても広い敷地なのが改めてわかります。

ぐり石を敷き詰めて、しっかりと転圧しました。

その上から、いつものように配筋を施します。当社こだわりの斜め配筋もがっちりしてあります。敷地が広いので水抜き穴も5カ所に設けました。

綺麗にコンクリートが打たれ、しっかりした基礎の完成です!基礎がしっかり作られていれば、この上に重い石塔が乗っても傾いたりすることはありません。

外柵部分は、L字型金具で補強します。赤い丸はほぞの部分です。少しだけへこみを付けて上部とかませ、ずれにくくします。L字型金具とこのほぞの組み合わせで、さらに地震に強いお墓をお作りします。

この耐震外柵は、佐野石材のこだわりです!

外柵が出来上がりました。丁寧につくられたコンクリートの基礎の上に、耐震対策を施した外柵を組んで、いよいよ、石塔を乗せていきます。

今回は3段の和形のお墓ですので、免震ゲルも3段に。石の大きさに合わせてゲルの数も変えていきます。この小さなゲルで、震度7の震度にも耐える(メーカー試験による)地震に強いお墓になります!

香立ては線香を寝かせて置くタイプのものにしました。灰が風で舞いにくく、お線香を最後まで燃やすことができます。

完成したお墓の前で、笑顔のお客様です(^-^)。きれいになったと喜んでいただいた時が、一生懸命仕事をさせていただいたかいがあったと感じる瞬間です。

今回墓誌を作り直すにあたって、戸籍を改めて調べなおし、家系図を作り直す作業もお手伝いさせていただきました。お客様がこれまでつながってきたご家族の歴史を大切に想っていらっしゃることがわかり、温かい気持ちにさせていただきました。

明治時代に建てられたお墓が、この先、令和の時代にも末永くお客様家族を見守ってくださるのではないかと思います。

本日もご覧いただきありがとうございました。

(有)佐野石材 木野
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(有)佐野石材 担当:佐野

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