お墓物語~思い出エピソード~
幼いころのお墓参りの思い出。
両親がお墓をキレイにしている時、私が任された仕事はお線香に火を点けるという仕事。
この仕事がどうしてもやりたくて、何度もお願いしてようやくできるようになった仕事。
チャッカマンを用意し、緊張しながら火を点ける。風が吹くと、なかなか点かない。難しい。
ようやく付け終わり、線香立てに入れる。すでに灰になっている部分が手にかかるとちょっぴり熱い。
ふーこれで任務完了!お線香から出る煙を眺めながら、なんだかホッとした気持ちになる。
そして、しっかりとしゃがみ手を合わせる。
たまにチラッと横目で両親を見る。まだ終わってない、もう少し手を合わせる。
手を合わせながら、ご先祖様に感謝の気持ちを伝える。
いつも元気で過ごせています、ありがとうございます・・・と。
大人になった今でもお線香に火を付けるという仕事は変わらないが、
最近この仕事をやりたいという後継者が出できたので、そろそろ任せようかと思っている。
かなり若いが期待できる。きっとご先祖様も喜んでくれることだろう。
変わる事が常な世の中ではあるが、これからもずっと変わらないことは、
『ご先祖様に感謝の気持ちを伝えること』だと思う。
<Hasegawa>