島根県産の日本の銘石 来待石(きまちいし)
いろいろな石の採石現場(丁場)を紹介するコーナーです。今回ご紹介する銘石は、島根県産出の「来待石(きまちいし)」です。
【空港にある来待石の立派な石像】
以前、研修旅行で訪れた施設「モニュメント・ミュージアム来待ストーン」は宍道湖の南側にあり、来待石の丁場だったところに建てられています。研修旅行で現在の丁場には行くことができませんでしたが、ここで十分雰囲気を味わうことができました。
なんといっても切り立った壁の迫力! 現在は機械を使用して採掘していますが、昔はツルハシを使って上から切り出して下に落とし、作業場まで運んでいました。
【断崖絶壁】
古くは古墳時代の石棺に使われ、時代とともに、灯篭・かまど・建築物・墓石など人間の生活にかかわる物にひろく使用されてきました。粉状にしたものを釉薬にして焼いた赤い瓦(石洲瓦)は、普通の瓦より大幅に吸水が少なく、積雪の多い日本海側の気候にはうってつけなんだそうです。
来待石は採れたては青っぽいですが、数か月でだんだん黄みが増し、とても温かみのある色合いになります。加工しやすい石のため、手の込んだ彫刻品や灯籠、狛犬などがたくさん作られています。風化も楽しめるので、お庭に一ついかがでしょうか。
【このタイプの灯篭も人気です】
来待石の特徴
産地:島根県松江市宍道町来待地区
見掛け比重:-
吸水率:-
圧縮強度:-
来待石を使用した石造物
春日灯籠、雪見灯篭、出雲狛犬、松江城の用水路など多数