茨城県産の日本の銘石 羽黒青糠目石(はぐろあおぬかめいし)
いろいろな石の採石現場(丁場)を紹介するコーナーです。今回ご紹介する銘石は、茨城県産出の「羽黒青糠目石(はぐろあおぬかめいし)」です。
茨城青糠目石は、かなり略して「糠目」と呼ばれることもあります。この石が採れる地区は、阿武隈山脈の支脈が筑波山・加波山へのびる山脈の中間くらいにあって、周辺では、稲田石、真壁石、やさとみかげ石が採れます。
【丁場のようす】
その中でも、羽黒青糠目石は最高級品! 明治時代から本格的に採掘されていますが、採掘量が少ないので、さらに貴重な石になっています。
羽黒青糠目石の特徴は、なんといってもお米の「糠」に言い表せるほどの目の細かさです。それも金一なので、面が広い横型のお墓にも合います。
【横型石碑にも合います】
また、透き通った青みのあるグレー色も良いですね。青みのある石はよくありますが、こちらは深い青という感じです。昔から静岡のこの辺りで好まれる色でもあり、この石のお墓が無いという墓地はほとんど見たことがありません。建立後、年数を経て何ともいえない味わいの出てくる石です。
そして、ごく稀に羽黒青糠目石の上位ランク「牡丹石(ぼたんいし)」と「浮常陸石(うきひたちいし)」が採れることがあります。普通の羽黒青糠目石に牡丹のような模様が出るのが「牡丹石」、黒い斑がふわふわと浮き出して流れるような模様になっているのが「浮常陸」で、幻と言われる大変希少価値の高い石です。出会えたらラッキー!即買いしたいです!(できれば・・・)
羽黒青糠目石は藤枝展示場にありますので、是非ともご覧下さい!!
【小たたき仕上げの五輪塔】
羽黒青糠目石の特徴
産地:茨城県桜川市
見掛け比重:2.706t/m3
吸水率:0.23%
圧縮強度:126.21N/m㎡
(日本石材産業協会調べ)
羽黒青糠目石を使用した石造物
墓石:初代貴乃花、三船敏郎
建築物:靖国神社境内、横浜外国人墓地 他